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Clint Eastwood : MILLION DOLLAR BABY
/ 『ミリオンダラー・ベイビー』
『ミスティック・リバー』 でアカデミー賞に参戦し、参戦どころか、
ショーン・ペンとティム・ロビンスという名優2人にオスカーをもたらしたイーストウッド。
そんな彼が、今年も評価の高い映画を世に送り出し、
気づけば作品・監督・主演男優で本人トリプルノミネート。
ついでに、今年も主演女優・助演男優と演技部門へノミネートを送り出し、
みんな揃って本命候補だ。
去年ピーター・ジャクソンに持っていかれた監督賞を、今年こそはあげたいと思う会員もいるだろう。
しかも、本命と言われたスコセッシを押しのけてDGAを受賞してしまい、
一気に受賞への確率が上がった。
候補者の中で唯一のオスカー所持者だが、
イーストウッドほどのキャリアだったら、
1度くらいの受賞歴なんて再度受賞の壁にはなるまい。
【ゴールデングローブ賞、全米監督組合協会賞、ニューヨーク批評家協会賞、
シカゴ批評家協会賞受賞】
# オスカーノミネート歴 '92 『許されざる者』 (作品、監督、主演)
'03 『ミスティック・リバー』 (作品、監督)
Taylor Hackford : RAY / 『RAY/レイ』
古くは 『愛と青春の旅立ち』 でルイーズ・ゴセット・ジュニアにオスカーをもたらしたハックフォード監督が、
今年は同じく黒人俳優のジェイミー・フォックスにオスカーをもたらしそうだが、
今回はハックフォード自身も監督賞にノミネート。
意外にも今回が長編の監督では初ノミネートだ。
とは言っても、最近は 『プルーフ・オブ・ライフ』 『ディアボロス』と、パッとしなかったのも事実。
それが、元々音楽に対しては造詣が深いだけあり、レイ・チャールズの人生を彼の音楽と共に描いた本作は大評判、
というか、やっぱりフォックスが大評判なので、
監督の功績が表立って称えられることはなさそう。
前哨戦は全然顔出してないし。
# オスカーノミネート歴 '78 『TEENAGE FATHER』
(短編ドキュメンタリー)
Mike Leigh : VERA DRAKE / 『ヴェラ・ドレイク』
ノミニー確実と言われたイメルダ・スタウントンのおかげで作品への注目度が高まり、
同時に監督の演出に対する評価も高まったのか、
前哨戦ではノーマークだったのに、DGA候補だった 『ネバーランド』 のマーク・フォースターを退けて突然候補になったマイク・リー。
本人も驚いてるかな。
とてもアカデミー賞に興味があるとは思えないが、
その独特の演出方法(脚本がなくて全てアドリブ)は結構オスカーでも評価が高い。
というか、そもそもイギリス人に弱いアカデミー賞だからってのもあるけど。
まぁベテランとは言え、代表作が多いわけでもなく、
今年は作品賞で候補になってないし、
数合わせのサプライズって雰囲気が立ち込めまくりだ。
# オスカーノミネート歴 '96 『秘密と嘘』 (監督、脚本)
'99 『TOPSY-TURBY』 (脚本)
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Alexander Payne : SIDEWAYS / 『サイドウェイ』
監督賞候補の中では最もフレッシュなアレクサンダー・ペイン。これまでの作品も評価が高かったが、
長編4作目にして批評家から絶賛の嵐を受け、監督・脚色とノミネートされた。
長編第1作の 『CITIZEN RUTH』 は大好きなローラ・ダーン主演で、
第2作は、御存知リース・ウィザースプーンの出世作だ。
『アバウト・シュミット』 でも今回でも演技部門に候補を送り出し、
どうやら俳優を見る目のある監督らしい。
しかし、『アバウト・シュミット』 でも見せた何てことない登場人物たちの会話から人生の機微を描き出す演出は、
残念ながらアカデミー会員好みではなさそう。
作品が批評家に大ウケしている割に、ペイン自身はあまり受賞していないし。
ペインが受賞するとしたらむしろ脚色賞の方か?
スコセッシとイーストウッドで票が割れたりしたら、もしかするともしかするかもしれないが・・・・
【ロサンゼルス批評家協会賞、フロリダ批評家協会賞受賞】
# オスカーノミネート歴 '99 『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』
(脚色)
Martin Scorsese : THE AVIATOR / 『アビエイター』
さぁ、今年も枕を高くして眠れなくなったスコセッシ。
作品の勢いもあって今年こそは大本命と言われながらも、
実は前哨戦での成果はパッとせず、
GG、DGA共にイーストウッドに持っていかれた。
最近は、隔年で受賞作品と違う映画に監督賞が行くパターンが続いているという(2002年 : 『シカゴ』 / ロマン・ポランスキー、
2000年 : 『グラディエーター』 / スティーブン・ソダーバーグ、1998年 : 『恋に落ちたシェイクスピア』 / スティーブン・スピルバーグ)、
かなりどうでもいいデータを引っ張り出したくなるほど、
スコセッシ受賞の筋書きに暗雲が立ち込めている。
ハリウッドの中では異端児とも言えるスコセッシに対するアカデミー会員の評価は、
果たしてどれほどのものか。
もしかして、ヒッチコックのようにオスカー無冠のままで終わってしまうのか・・・・
【ブロードキャスト批評家協会賞受賞】
# オスカーノミネート歴 '80 『レイジング・ブル』 (監督)
'88 『最後の誘惑』 (監督)
'90 『グッド・フェローズ』 (監督、脚色)
'93 『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』
(監督、脚色)
'02 『ギャング・オブ・ニューヨーク』 (監督)
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