第87回/2014年度アカデミー賞ノミネーション
■ 作品賞 ■ 監督賞 ■ 主演男優賞 ■ 主演女優賞 ■ 助演男優賞 ■ 助演女優賞
主演女優賞
最年長のジュリアン・ムーア(54歳)以外全員30代という、
若い世代が揃った主演女優賞のノミニーだが、
そのジュリアン・ムーアが悲願のオスカー像を手にできるかどうか。
個人的に今年の授賞式最大の見せ場の一つです。
ニューヨーク批評家協会賞 ボストン批評家協会賞
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ゴールデングローブ賞 全米俳優組合賞 ブロードキャスト批評家協会賞 NBOR ワシントンDC批評家協会賞 シカゴ批評家協会賞 サンフランシスコ批評家協会賞 サウスイースタン批評家協会賞 英国アカデミー賞 |
デトロイト批評家協会賞
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ダラス−フォートワース協会賞 ラスベガス批評家協会賞
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Marion Cotillard : TWO DAYS, ONE NIGHT / 『サンドラの週末』
各地の批評家協会賞で名前は挙がっていたものの、SAGとGGでノミネートされなかったので、今年もノミネートはお預けかと思っていたら、SAGでもGGでもノミネートされたジェニファー・アニストンを退けて見事ノミネートされた。やはりアカデミー会員としてはテレビ出身のコメディ女優より、無名だった頃に自分たちが与えた名誉のおかげで名実共に一流となったヨーロッパ女優の方が好きということか。確かに 『エディット・ピアフ』 でオスカーを受賞してから躍進著しいコティヤールだが、まだ一度も受賞していないジュリアン・ムーアを押し退けて二度目の主演女優賞を与えるまでではないと考えるのが妥当では。
Felicity Jones : THE THEORY OF EVERYTHING / 『博士と彼女のセオリー』
各種批評家協会賞でちらほらとノミネートされていたイギリス出身の31歳、フェリシティ・ジョーンズが、SAG、GG、ブロードキャストの重要三賞にノミネートされ、順当にアカデミー賞初ノミネートだ。正直、今回の前哨戦で名前が挙がるまで認識しておらず、『アメイジング・スパイダーマン2』 に出てたって言われても、どこに? という感じなのだが、本作で知名度をグンと上げたおかげか、『スター・ウォーズ』 のスピンオフ映画の主演に決まったという話。超大躍進である。もうそれだけで十分なので、とりあえずは今後要注目ということで。
Julianne Moore : STILL ALICE / 『アリスのままで』
いつオスカーを受賞してもおかしくない実力を持っているのに、気がつけば最後にノミネートされてから12年も経っていたジュリアン・ムーア。その間、『キッズ・オールライト』 や 『シングルマン』 でノミネートが期待されたものの名前が挙がらず、もしや 「受賞するべきなのに受賞できない」 グレン・クローズと同じパターンを歩むのか? と危惧していたのだが、とうとう彼女の時代がやってきた! 妻であり母であり教師でありながら、若年性アルツハイマーを患った主人公を演じた本作では、作品そのものもさることながらムーアの演技への絶賛が相次ぎ、GG、SAG、ブロードキャストの重要三賞を制覇し、見事にオスカー本命に躍り出た。ゴールデングローブ賞でもドラマ部門、コメディ部門で主演女優賞にダブルノミネートされ、第二のジュリアン・ムーア・ブーム到来である。そもそも 『ブギーナイツ』 や 『マグノリア』、『エデンより彼方に』 で受賞すべきたったことを考えると、今頃受賞するのが遅過ぎるくらいなのだが、この際過去は水に流そう。アカデミー会員の皆様、是非ジュリアン・ムーアにオスカーを!
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Rosamund Pike : GONE GIRL / 『ゴーン・ガール』
デヴィッド・フィンチャー監督作のなかで最大のヒットとなった 『ゴーン・ガール』。各種批評家協会賞で作品賞にノミネートされ、しかも今年の授賞式の司会はニール・パトリック・ハリスということで、当然ノミネートされるのかと思ってたら、何とロザムンド・パイクの主演女優賞のみという驚き。そんな展開も相まって 『ゴーン・ガール』 票が流れて受賞というパターンも考えられるし、これまでの彼女のイメージをガラリと覆したブッ飛び悪女っぷりは映画史に残る怪演だが、これまでの作品や実力を考えても、本命ジュリアン・ムーアの前では小娘も同然。どうでもいいが、ゴールデングローブ賞で見事にワースト・ドレッサー候補だったパイク。アカデミー賞では果たしてどんなドレスを着てきてしまうのか、ちょっと楽しみ。
Reese Witherspoon : WILD / 『わたしに会うまでの1600キロ』
正直、9年前にリース・ウィザースプーンがアカデミー賞を受賞した時は 「これくらいの演技で受賞?」 と疑問だったし(その年のノミニーの中ではキーラ・ナイトレイが受賞するべきだった)、受賞して以降の演技も出演作もいまいちパッとしないのを見て、やはり一発屋オスカー女優だったのかと思っていたら、マシュー・マコノヒー主演の 『MUD』 を観て、お、ちょっと今までのウィザースプーンとは違うぞという感じだったので、今回のオスカーノミネートも納得。今年はポール・トーマス・アンダーソンの 『インヒアレント・ヴァイス』 にも出演していて、第二の旬が訪れている感アリだ。そういう意味でもノミネートされただけでも意義があるが、マリオン・コティヤールと同様に、主演女優賞を二度も取るほどではなかろう。ちなみに、ロザムンド・パイクが 『ゴーン・ガール』 で演じたビッチな悪妻は元々ウィザースプーンが演じる予定だったキャラクター。ウィザースプーンがパイクと共にノミネートされたのは、何かの因縁?
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期待 : ジュリアン・ムーア 予想 : ジュリアン・ムーア |
これはもう、ムーアの受賞しか考えられない展開だと信じたい。
誰もが認める無冠の実力派にオスカー像を手にしてほしいと、ハリウッドも思ってるはず。
受賞したら是非ともスタンディング・オーベーションで!