第88回/2015年度アカデミー賞ノミネーション

 

■ 作品賞     ■ 監督賞     ■ 主演男優賞     ■ 主演女優賞     ■ 助演男優賞     ■ 助演女優賞

 

 

主演女優賞

 

実力とフレッシュさはあるが華やかなイメージがない若手か、

既にオスカー受賞経験があり、オスカー候補常連でもある演技派か、

70歳の英国ベテラン女優か。

誰が受賞してもイマイチ地味感が否めない結果になりそう。

 

オンライン批評家協会賞

 

 

 

 

 

 

 

 

全米俳優組合賞

ゴールデングローブ賞

ブロードキャスト批評家協会賞

NBOR

シカゴ批評家協会賞

ダラス−フォートワース協会賞

ラスベガス批評家協会賞

サウスイースタン批評家協会賞

英国アカデミー賞

ゴールデングローブ賞

 

 

 

 

 

 

 

 

ベルリン国際映画祭

ロサンゼルス批評家協会賞

ボストン批評家協会賞

全米批評家協会賞

 

 

 

 

 

ニューヨーク批評家協会賞

ワシントンDC批評家協会賞

デトロイト批評家協会賞

サンフランシスコ批評家協会賞

 

 

 

 

 

 

 

 

Cate Blanchett : CAROL / 『キャロル』

 

 2年前に 『ブルージャスミン』 で前哨戦をほぼ全て制覇し、当然のようにオスカーを受賞してからたった2年後に、またもやオスカーにノミネートされたケイト・ブランシェット。さすがである。主演女優賞ノミニーの中で唯一授賞式の前にその演技を見ることができたのだが、確かに、素晴らしく繊細で大胆な演技を見せており、名実ともに現役最高峰の女優と言ってもいいほど。そんなブランシェットにオスカー像が2つというのはまだまだ少ないので、是非ともいつの日か3つめのオスカーを手にしてほしいところである。

 

# オスカーノミネート歴

'98 『エリザベス』 (主演)

'04 『アビエイター』 (助演)

'06 『あるスキャンダルの覚え書き』 (助演)

'07 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』 (主演)

'07 『アイム・ノット・ゼア』 (助演)

'13 『ブルージャスミン』 (主演)

 

 

 

Brie Larson : ROOM / 『ルーム』

 

 各種批評家協会賞の段階ではシアーシャ・ローナンとの一騎打ちの様相を呈していたが、三大前哨戦を制覇し、あれよあれよと動かぬ本命に躍り出たブリー・ラーソン。2年前の 『ショート・ターム』 で賞レースを賑わせていたものの、オスカー的には実績がなく、かつ一般的知名度がそこまで高くない(=華やかなイメージがない))女優が主演女優賞を受賞するのは珍しく、最近では99年のヒラリー・スワンクくらい。そんなわけで若干地味な感が否めないが、そもそも今年の主演女優賞が全体的に地味なので(ライバルがシアーシャ・ローナンというのが渋いというか何というか)問題なかろう。受賞したら史上11番目の若さとなる主演女優賞受賞者。

 

 

 

Jennifer Lawrence : JOY / 『ジョイ』

 

 この6年間で4度目のオスカーノミネートとなったジェニファー・ローレンス。これまでは作品賞候補作に出演してのノミネートだったのだが、今年の対象作はそこまでオスカー的に評価が高くないことを考えると、どうやらローレンス自身がアカデミー会員のかなりのお気に入りの模様である。このまま順調に出演作に恵まれれば、将来的にはメリル・ストリープ並のお気に入り、そしてストリープを上回るノミネーション記録保持者になる? ちなみに4回目のノミネートが25歳というのは最年少記録とのこと。これまでの最年少はケイト・ウィンスレットの30歳なので、それをかなり上回る若さだ。

 

# オスカーノミネート歴

'10 『ウィンターズ・ボーン』 (主演)

'12 『世界にひとつのプレイブック』 (主演)

'13 『アメリカン・ハッスル』 (助演)

 

 

 

Charlotte Rampling : 45 YEARS / 『さざなみ』

 

 英国出身のベテラン女優、シャーロット・ランプリングが、夫の初恋の相手の悲報をきっかけに45年間連れ添った夫への信頼が揺らいでいく主人公を繊細に演じ、70歳にして初のオスカーノミネートだ。今年は主演女優賞の強力なコンテンダーが少なかったこともあるが、こういう人選をしてくれるあたり、アカデミー会員に老人が多いのも悪くない気がしてくる。「真っ白なアカデミー賞」 という批判に対して 「黒人俳優がノミネートされるような演技をしなかったからじゃないかしら」 みたいなことを言っちゃう強気なところが個人的には好きなのだが(そして全くの正論だと思うのだが)、この発言で反感を買ってしまったのは事実。なので受賞はないだろうな。

 

 

 

Saiorse Ronan : BROOKLYN / 『ブルックリン』

 

 13歳の若さでオスカーにノミネートされて以降、ピーター・ジャクソン、ピーター・ウィアー、ニール・ジョーダン、ジョー・ライト、ウェス・アンダーソンと、名だたる監督の映画に出演し、女優としての実力は確かだったものの、正直あまりパッとしなかったシアーシャ・ローナンが8年ぶりにノミネ―ト。そうかぁ。もう21歳かぁ。月日が経つのは早いなぁ・・・(遠い目) 前哨戦中盤まではブリー・ラーソンといい勝負だったのだが、後半になって失速し、残念ながら受賞の可能性はかなり低くなってしまった。まだ21歳という若さを考えれば、今後のノミネートに期待といったところか。もしも受賞したら、マーリー・マトリンに次ぐ史上2番目に若い主演女優賞受賞者となる。

 

# オスカーノミネート歴

'07 『つぐない』 (助演)

 

 

 

 

期待 : 誰でもいいかな

予想 : ブリー・ラーソン

 

ブランシェットの演技しか観てないので何とも言えないが、

展開としてはラーソンでほぼ決まり。

授賞式を観てて一番驚くのはランプリングだけど。