第91回/2018年度アカデミー賞ノミネーション
■ 作品賞 ■ 監督賞 ■ 主演男優賞 ■ 主演女優賞 ■ 助演男優賞 ■ 助演女優賞
助演男優賞
ティモシー・シャラメ、2年連続ノミネートならず!
代わりにサム・ロックウェルがノミネートされたので、なんだかベテラン感強い顔ぶれになったが、
ここはマハーシャラ・アリで決まり。
今年の演技部門で最も手堅い展開です。
ゴールデングローブ賞 全米俳優組合賞 英国アカデミー賞 ブロードキャスト批評家協会賞 ワシントンDC批評家協会賞 ダラス−フォートワース協会賞 |
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NBOR アトランタ批評家協会賞 ラスヴェガス批評家協会賞
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ニューヨーク批評家協会賞 シカゴ批評家協会賞 ボストン批評家協会賞
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Mahershala Ali : GREEN BOOK / 『グリーンブック』
2年前に圧倒的な強さでオスカー助演男優賞を受賞したばかりのマハーシャラ・アリが、またもや助演男優賞の本命である。『ムーンライト』 でのアリの演技がそこまでのものじゃないと感じた身としてはあまり面白くない展開だが、予告編を観る限りではヴィゴ・モーテンセンとダブル主演と言ってもよさそうな役で、見せ場が多いのは助演部門では有利だし、3大前哨戦を制覇しているので受賞はほぼ間違いない。ちなみに、2年連続でオスカー演技部門を受賞したのは過去に5人いるが(トム・ハンクス、ジェーソン・ロバーズ、キャサリン・ヘプバーン、ルイーゼ・ライナー、スペンサー・トレイシー)、1年のブランクでの受賞は一度もないので、もしアリが受賞したら「演技部門受賞の2年後に演技部門を再び受賞した初の俳優」ということになる。
Adma Driver : BLACKKKLANSMAN / 『ブラック・クランズマン』
これまでイーストウッド、スピルバーグ、スコセッシ、コーエン兄弟、ジム・ジャームッシュ、スティーブン・ソダーバーグ、ノア・バウムバックといった錚々たる監督達に起用され、一方では新 『スター・ウォーズ』 のカイロ・レン役で世界中に名前と顔が知られるようになり、35歳にしてとても贅沢なキャリアを積んでいるアダム・ドライバーが、スパイク・リー作品に出演して初のオスカーノミネートとは、なんと順風満帆な俳優人生!(←勝手な主観) もちろん新 『スター・ウォーズ』 は好きなシリーズだが、彼の良さが活かされるのは娯楽大作よりもむしろ小品系の物語なので、スパイク・リー作品でアカデミー賞ノミネートというのは「らしい」感じがして、なんとなく好感度アップである。『スター・ウォーズ』 後もスターを気取ることがない素朴さが魅力なので、今回のオスカーノミネートで何かが大きく変わるような気はしないが、なんにせよ今年は(今年も)マハーシャラ・アリが強いので、ノミネーションだけで十分。
Sam Elliott : A STAR IS BORN / 『アリー スター誕生』
『明日に向かって撃て!』 で映画デビューしてから今年で50年になるサム・エリオット。そのキャリアの集大成とまでは行かないかもしれないが、『アリー スター誕生』 ではアル中のスター歌手である主人公を陰ながら支え続けてきた義兄を演じ、出番は少ないながらも、年齢を重ねた俳優だからこそ出せる存在感を見せてくれていた。前哨戦前半ではそこそこの数の批評家協会賞を受賞し、本命不在の同部門の中で功労賞的な受賞もあるかと思われていたが、後半で失速し、残念ながら受賞する確率はかなり低くなった。ただし、アリの一強状態をストップできるとしたらエリオットではないかとも思うので、もしかしたらに期待できないこともないか?
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Richard E. Grant : CAN YOU EVER FORGIVE ME? / 『ある女流作家の罪と罰』
最近では 『LOGAN ローガン』 での悪役が印象に残っている、ベテラン英国俳優のリチャード・E・グラント。舞台からTVに映画まで、コメディからシリアスまで、そして主役から脇役まで何でもこなしてきたバイプレイヤーである。相手の心の奥底を見透かしてくるようなブルーアイのせいか、笑っててもどこか不気味な感じがする独特の存在感はクリストファー・ウォーケンに通じるものがあり、使われ方によってはハマってくるタイプの俳優だが、これまで賞レース的には日の目を見ることがほとんどなかったので、その長いキャリアを考えるとようやくと言ったところ。ちなみに 『スター・ウォーズ エピソード9』 に出演しているらしいので、アダム・ドライバーとは共演済み?
Sam Rockwell : VICE / 『バイス』
昨年のオスカー助演男優賞を大本命で受賞したサム・ロックウェルが、まさかの2年連続で同部門ノミネート。ノミネート争いでは当落線上ギリギリだったのだが、昨年の実績が記憶に新しいのと、演じたのがブッシュ大統領というのがプラスに働いたか。確かに予告編を観ると、クリスチャン・ベールのような肉体改造をしてるわけではないのに、なぜかブッシュ大統領に見えてしまうのが面白い。オスカー2年連続受賞のハードルは高いので、受賞争いとなるとかなり不利だが、まぁ今年はマハーシャラ・アリなので関係ないか。
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期待 : ・・・・ 予想 : マハーシャラ・アリ |
サム・エリオットの演技しか観てないので何とも言えないが、
「この人が受賞したら嬉しい」というノミニーはおらず、誰が受賞しても「ふーん」という感じ。
まぁ、マハーシャラ・アリでいいんじゃない?