紀元前1万年 10,000 BC

 

directed by Roland Emmerich

cast : Steven Stratit  Camilla Belle

Cliff Curtis  Nathanael Baring

Joel Virgel  Affif Ben Badra

Mo Zinal  Mona Hammond

Maro Khan  Omar Sharif

('08 05 03)

 

 

 ローランド・エメリッヒ監督の前作、『デイ・アフター・トゥモロー』 が意外にも楽しめたので、今回ももしかすると、と思って観に行ったのだが、評判通りのつまらなさだった。今更マンモスのCGを観ても目新しくないし、ストーリーも使い古されたアドベンチャーものをしっかり踏襲していて、なぜゆえ今になってこんな映画を? それでもテンポよくアクションを楽しめればいいのだが、そうもいかずにノロノロと話が進むので、早くクライマックスにたどり着かんかいと主人公たちをせっつきたくなる。まぁ、『ライラの冒険』 のよろい熊のCGよりは観てて面白いし、中盤で出てくるダチョウのような猛禽類な鳥との死闘は 『ジュラシック・パーク』 みたいで手に汗握ったので、許せる範囲ではあるのだけど。

 

 時代設定も別に紀元前1万年じゃなくていいんじゃないかと思ってしまうストーリーなのだが、他の部族に村の仲間を連れ去られ、彼らを助けるべく見知らぬ土地へと向かう途中で野生の動物や敵に襲われたりする前半は、細かいところは違えど 『アポカリプト』 とほぼ同じ展開&映像だ。そして監督メル・ギブソンの手腕が見事だった 『アポカリプト』 の方が断然面白い。ということで、前半に関しては 『アポカリプト』 を観てれば改めて観る必要ナシ。そして後半、というかクライマックスの 「奴隷の群衆が反旗を翻して圧政に武力行使で反撃する」 という展開は、エメリッヒ監督の14年前の出世作、『スターゲイト』 を思い出した。この人はこういう風にアジテートされた群衆を描くのが好きなんだなぁ、そして14年前と何も変わってないなぁと、ある意味驚いた。この映画も14年前に観てたら面白かったかもね。