アメリカン・スウィートハート
            AMERICA'S SWEETHEARTS

directed by Joe Roth

cast :  Julia Roberts  Billy Crystal
John Cusack  Catherine Zeta-Jones
Hank Azaria  Christopher Walken
Stanley Tucci  Seth Green
Alan Arkin
('02 03 05)



 ジュリア・ロバーツが出てるというだけで前々から観ようと思っていた・・んだが、前日にウェブで上映時間調べてあらすじを読んでたら、この映画、本当に面白いのかよーと大いに疑問を抱いてしまった。しかも案の定予想的中。何とまぁつまらない映画だこと。ふぁーあ。

 いかにもラブコメな題名だが、原題 『AMERICA'S SWEETHEARTS』 はジュリアではなく、劇中で登場するハリウッドの理想のカップル、グウェン(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)とエディ(ジョン・キューザック)のことだ。夫婦共演で次々とヒットを飛ばす彼らだが、新作を撮影中に発覚したグウェンの浮気で別居中。その新作をヒットさせようと伝説の宣伝マン、リー(ビリー・クリスタス)が奔走する!・・・・って話だけにしときゃぁいいものを、ヘタにジュリア(グウェンの妹で付き人のキキを演じる)とキューザックの恋の行方とか絡めちゃうもんだから、最後の方はもう好きにしてって感じに支離滅裂なんだかわかりやすいんだか、とにかく早く終わって欲しくてさ。キキとエディがくっつくなんて結果わかりきってんだから、そんな普通に結ばれてどーすんだよっ。ラブコメはラストまでのストーリーが命なんだってば!

 キャサリン・ゼタ・ジョーンズのビッチっぷりは物足りないし、ジュリアが我侭な女優の姉の付き人っていうのも無理がある。姉の我侭に耐えられなくなってうっぷんを爆発させながらヤケ食いするシーンが、やっぱり一番ジュリアらしい。ジョン・キューザックはまた情けない男だし、ビリー・クリスタルはまぁ普通だ。このメインキャストが見てて面白くない。映画として大問題である。ぷんぷん。面白かったのは、リーのアシスタント役のセス・グリーン。今ノリにのっている俳優の一人だろう(写真左)。『ラットレース』で牛と一緒に気球につかまってた背の小さいバカ兄貴です。今回もちょこまか動いて、くくくっと笑かして、いい味出してます。
 どうしても言っておきたいのがクリストファー・ウォーケンだ(『スリーピー・ホロウ』)。この前観た『マリー・アントワネットの首飾り』にも出てたが、噂によると出演する作品を選んでいないとか・・・。こんなしょーもない作品の、こんなしょーもない役で、しかも、こんなしょーもない演技してていいのかい、ウォーケン様。てゆか、きっと監督が無能なのね。こんなにキャスト豪華なのにー。

 ゼタ・ジョーンズが物足りないって言ったけど、「素」のグウェンから「スター」のグウェンになった瞬間、例えば、車の中でブツブツ文句言いながらも、車から降りてプレスの前に出た瞬間に放つ輝きや笑顔。いやぁ。伊達にスターやってるわけじゃないんだなぁと思う。きっと実際もプレスの前に出た瞬間に顔作ってんだろーなー。これって地で演技してるんだろーなー、みたいな。彼女は髪を上げると、下ろしたときからは想像もつかないほど印象が変わる、というか丸顔になる。さらに、この人は化粧が濃いとマダム全開で見てられなくなります。この映画の素のグウェンの時ぐらいが丁度いいと思う。メイクに気合い入れすぎるのも問題ですね。





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