チアーズ! BRING IT ON


directed by Peyton Reed

cast :  Kirsten Dunst  Eliza Dushuku
Jesse Bradford  Gabrielle Union
Clare Kramer  Nicole Bilderback
Tsianina Joelson  Rini Bell
Nathan West  Pua Kapiolani
('01 08 27)



 トーランス(キルスティン・ダンスト)はカリフォルニアの高校トロスのチアリーダー。そう。彼女の高校はチアリーディング全国大会の5年連続優勝校なのだ! けれど、新キャプテンになったトーランスの前に突然降って湧いて来たのは盗作疑惑!実は前キャプテンが、無名のグローヴァー高校の踊りをパクっていたなんて。大変!急いで踊りを変えなきゃ!けど時間もないわ。どうしよう!けどやるしかないもん。頑張るわよ!

 ということで、日本ではあまりなじみのないチアーリーディングだが、これがすごいんである。トーランス曰く「道具を使わない体操競技」。その姿はまるで、飛んで回ってダンサブルな組体操だ。 特にクライマックスの全国大会のグローヴァーとトロスの演技は圧巻。グローヴァーの演技はチアリーディングの王道を行っていて、かたや、「私たちの真価は独創性にあるのよ!」というトロスは何でもアリのオリジナルな演技っていうのも観ていて飽きないし、ていうかカッコイイ。

 それにしても、この学園スポーツものの王道を行くストーリーを見よ。 強力な新人。主人公に訪れる挫折。主人公に新たな恋。お決まりの反乱分子。最後はみんなで力を合わせて信頼するのよ!てな感じで全国大会を目指すんである。ただし主人公は女の子だけど(そこがまた気持ちいいんだよね)。 この、「何も考えないで元気になる映画」っていうコンセプトがグッド。しかもそれが野球とかバスケとかじゃなくて、目で見る爽やか一本勝負のスポーツ、チアリーディングってのがベストマッチだ。脇役たちもみんないい味を出していて、出演者がみんな楽しそうっていう映画だもん。観てて楽しくないわけがない。踊ってる彼女たち、彼らのはちきれんばかりっていうか、はちきれきった笑顔が最大の魅力です。大体、今までにキルスティン・ダンストがここまで映画の中で笑顔を見せた映画があっただろうか!?

 トーランスが新たに恋に落ちるのは、オーディションで採用した新人ミッシー(エリザ・ダシュク:『トゥルーライズ』のシュワの娘)の兄、クリフ(ジェッセ・プラッドフォード)だ。二人が恋に落ちるであろうというのは、クリフの登場シーンからしてバレバレだが、二人は全くセリフを交わすことなく恋に落ちていく。しかも歯を磨きながら。(!) このシーン、すごくいい。歯を磨いてる時の、その視線だけで二人は上手くいくんだろうなってのが微笑ましく思えてくるもん。けど前半ちょっとテンポ悪めだったからギリギリのニコチャンマーク2コってことで。





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