エミリー・ローズ THE EXORCISM OF EMILY ROSE

 

directed by Scott Derrickson

cast : Laura Linney  Tom Wilkinson

Jennifer Carpenter  Campbell Scott

Duncan Fraser  Ken Welsh

Karl Gunderson  Shohreh Aghdashloo

Joshua Close  Andrew Wheeler

Katie Keating  Marilyn Norry

('06 03 17)

 

 

 予告編だといかにもエクソシストなホラー映画って感じだが、どっちかっていうと 『エミリー・ローズ』 は法廷モノである。もちろん原題にもある通り、エクソシストなシーンも満載なんだが、この、エクソシスト映画に法廷モノを組み合わせるというアイディアが上手い。1本で映画2本分楽しめるわけだからね。それにしても、「法廷モノ」 って、見なくなって久しい気がする。陪審員の前で検事や弁護士が演説をふるうシーンが懐かしいような、かえって新鮮なような。この時代遅れなジャンルに、エクソシストみたいな古典的なホラーって、案外相性がいいのかも。

 

 “悪魔祓い”で少女を死なせたと訴えられる神父にトム・ウィルキンソン、彼を弁護する弁護士にローラ・リニーということで、ある程度の見応えは保証されたような2人だ。演技力がモノを言う法廷モノ(陪審員モノ)ではなおさらで、ちょっと拍子抜けな最終尋問も、主演2人で何とかカバー。そして肝心のタイトル・ロールのエミリーを演じるジェニファー・カーペンターが、これまた迫真のエクソシストを演じてくれます。これはスゴかった。怖かった。この役のためにトレーニングを積んで、ほとんど特撮なしで演じてるっていうのが、また驚きだ。あれを目の前でやられたら、演技と分かっててもコワいだろうなー。夢に出てくるだろうなー。顔のパーツが微妙に崩れてたりするのもこの役にピッタリだし、まさにこの役のための女優だ。それだけに、第二のリンダ・ブレアにならないよう周りも本人も気をつけてると思うけど、他に使い道があるかというと、うーん・・・・