呪怨2


監督 : 清水 崇

出演 :  酒井 法子  
('03 04 05)



 あの 『呪怨』 の恐怖が再び! というより、個人的には白塗りの男の子が再び、という感じだ。道端で見かけたら是非捕獲して家に連れて帰ってみたい。宇宙人並みに重宝してあげよう。

 『呪怨2』 の路線は基本的に 『呪怨』 と同じで、例の佐伯家に関わった人たちが、白塗りの俊男君と伽椰子ゾンビに襲われるという話だ。今回は佐伯家を 「呪われた家」 として特集した番組を作ろうとした一団に呪いがかかる。リポーター(新山千春)にメイクさん(山本恵美)、ディレクター(葛山信吾)、ゲストで呼ばれたホラークイーンの異名を持つ二流女優(酒井法子)などなど。酒井法子の下手さ加減はとりあえず置いといて、こうなると日常の恐怖じゃなくなっちゃうんだよね。ちょっとしたことで佐伯家に関わってしまって呪いがどんどん広がっていく前作と違って、自分達から飛び込んでいってるようなもんだからさ。それに、フッとした時に俊男君の姿が映る、あの瞬間の怖さが今回は少ない。2作目だからと意気込んだのか、スケールを微妙にアップさせて怖さを狙おうとしてるのだ。その結果、最後は前回以上にギャグ全開に。明らかにやりすぎである。実際、映画館には爆笑の声が響き渡っていたもの。1作目そのままだと2作目の意味がないと考えたのかもしれないが、怖さの路線は変えないでほしかったなぁ。個人的には、俊男君と伽椰子ゾンビが大活躍の 「朋香」 が一番好き。そこから失速している感が大である。

 酒井法子が全編通して重要な役割を担っているっていうのも問題がある。前回の奥菜恵が目をひんむいて絶叫してたのと対照的に、見てて全然怖くない。さらに葛山信吾なんかが出てきちゃって、安さ爆発の大セールである。新山千春と山本恵美の若手組にその感はない。山本恵美なんか怖がるだけじゃなくて怖がらせるほうもバッチリである。

 ところで、白塗りの俊男君を演じているのは尾関優哉君という子役なんですが、ネットでこんなページを見つけました。日本中が君の白塗り姿に身震いしてるというのに、「『呪怨2』の話があった時は、またできると本人が喜んでいた」 っていうのが無邪気だねー。こういうの読んだり、DVDのメイキングとか見たら怖さも和らいじゃうと思うけど。





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