オー・ブラザー! O BROTHER, WHERE ART THOU?


directed by Joel Coen

writing credits : Ethan & Joel Coen

cast :  George Clooney  John Turturro
Tim Blake Nelson  Charles Durning
John Goodman  Michael Badalucco
Holly Hunter  Stephen Root
Chris Thomas King  Wayne Duvall
Daniel Von Bargen  J.R. Horne
Brian Reddy  Frank Collison
('01 10 25)



 ・・・・・・・ストーリー書こうとしたけど、何か文章にするの難しいや。だって、筋がそんなにないんだもん。『ビッグ・リボウスキ』ほどじゃないにしろ、コーエン兄弟の遊び心が散りばめられてて、他愛ない話も(いや、もちろん面白い話なんだけど)、妙に微笑ましく、可笑しく、それでいて最後はハッピー。やっぱり外しはありません、この兄弟。

 正直、前半はイマイチ流れが悪くって、ちょっと退屈してしまった。(コーエン兄弟のこだわりというか、オタク心っていうか、オマージュを捧げた結果らしいのでオッケーとしてしまいがちだけど) まぁ、それを補って余りある最高の映像なんだけど。それも州知事選が近づいてくると、段々話も活気付いてくる。KKKの儀式のビジュアルの面白さ!あー。これだけで十分元が取れてるって。

 超簡潔にあらすじを言うと、脱走した囚人3人のお宝発掘珍道中、って感じだ。主人公は、いつもポマードを手放さないエヴァレット。演じるのは、ジョージ・'ERのロス先生'・クルーニーだ。(え?古い?) 彼はこれでゴールデン・グローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)受賞。だがクドい。面白いっちゃぁ面白いんだけど、素直に笑えない。なんか、あざとい演技って感じがするのだ。残りの二人(ティム・ブレイク・ネルソンとジョン・タトゥーロ)にその感はない。特にタトゥーロ。あぁ。あれが素じゃないのって思っちゃう、ダンスシーンのなりきりよう。あなた、本当に『愛のエチュード』とか『バートン・フィンク』のジョン・タトゥーロですか!?

 この3人、なぜか「ずぶ濡れボーイズ(THE SOGGY BOTTOM BOYS)」として人気バンドとなる。(あ、4人か) めっちゃ吹き替えなのに、なんか本当に歌ってそう。こんな音楽にもコーエン・マジックがあるのね。彼らが歌い出した瞬間に、あー。自分の顔に満面の笑みがぁ!



  



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