シン・シティ SIN CITY


directed by Frank Miller & Robert Rodriguez

cast :  Jessica Alba  Devon Aoki
Alexis Bledel  Powers Boothe
Rosario Dawson  Benicio Del Toro
Michael Clarke Duncan  Carla Gugino
Josh Hartnett  Rutger Hauer
Jaime King  Michael Madsen
Frank Miller  Brittany Murphy
Clive Owen  Mickey Rourke
Nick Stahl  Makenzie Vega
Bruce Willis  Elijah Wood
('05 10 08)


 『スパイ・キッズ』 でファミリー路線に走っていたロドリゲスが、ヴァイオレンス炸裂の原点に戻って楽しませてくれた。フランク・ミラーの原作のコミックを忠実に映像化したと言うが、やはりロドリゲス。ユーモアあり、男の美学あり、派手な銃撃戦あり、そして今回はモノクロに光る原色と、映像でも見せてくれます。この 「やりたいことやりました」 感、デビューして15年目でもやれちゃうんだなぁ。

 ストーリーは、3つの短編がオムニバス形式で進むのだが、話自体は、さほど目新しくない。製作側としてはかなり力を入れたと思われるモノローグも、始終喋りっぱなしでウザい。それでも楽しめるのは、3つの短編が後半になるにつれて俄然面白くなってくるのもあるし(最初の話は大分冗長)、この贅沢なキャスティングに酔えたりもするからだ。

 それぞれの話の主人公を演じるのは、ミッキー・ロークにクライヴ・オーウェン、そしてブルース・ウィリス。タランティーノが 『パルプ・フィクション』 で起用したように、意外にこの路線の監督に使われるウィリスだが、人生崖っぷちの負け犬を演じさせると、確かに合う(それ以外で使い途がないとも言う)。それはロークも然りなのだが、それでもC・オーウェンの上手さを前にすると、かなり差をつけられる。決して顔はカッコよくないのに、オジサマ二人に負けない渋さと、何を考えてるのかわからないミステリアスさ、そして目力があります。相手役にデル・トロってのも頷けるね。この二人なら見ごたえたっぷり。更に、オーウェンのワキを固めるR・ドーソンには拍手だ。ラストで銃をぶっ放す時の恍惚とした表情は、彼女の底力を見た気がした。必見である。この役、もともとケイト・ボズワースが想定されていたそうだが、ドーソンに比べると物足りなかったのでは? このままサルマ・ハエックやハル・ベリーのようなガッツ女優の道を歩んでもらいましょう。

 他に、クセ物感も薄れてきたB・マーフィーや、意外に純真な役が似合うJ・アルバなど、名のあるキャストは大勢続くが、悪役を演じるか若手3人組の奮闘も楽しい。いくら特殊メイクとは言え、N・スタールがこんな役にハマるとは意外だし、ロドリゲスには 『パラサイト』 でお世話になった恩返しなのか、E・ウッドとJ・ハートネットも出演。特に、爽やかだけがウリだったハートネットの使い方は見事。 オープニングとエンディングをさらうオイシイ役は、なるほど、彼のルックスなら納得である。いやー、できる監督は俳優の使い方を分かってるねー

 既に続編の3作目まで製作が決定していて、今のところ2作目まではロドリゲスが監督みたいだけど、全く同じ路線で作るつもりなんだろうか。もしそうなら、集客のために新たなビッグ・ネームがキャストに投入されるはず。デル・トロの役は元々デップにオファーされてたとか、N・スタールの役はディカプリオに断れたとか、話はいくつかあるようなので、また一つ、楽しみなシリーズものが誕生だ。ロドリゲスの場合、『エル・マリアッチ』 シリーズも 『スパイ・キッズ』 シリーズも、続編より1作目が常に面白いのが難点だが・・・





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