コレ、EP1と比べるのも悪いくらい面白かったんですけど。どうしちゃったんだろう。冒頭、コルサントの街をスピーダーで駆け抜けるチェイスシーンを始めとして、アクションシーンはどれも手に汗握るし、話の展開も俄然複雑になってきて、観てて全然飽きない。パドメとアナキンのコテコテな愛も、本来ならば 「二人とも早く目を覚ました方がいいですよー」 状態だが、ここまでやってくれちゃうと逆に新鮮とすら感じられる。というのも、ヘイデン・クリステンセンがいいからだ。ジョージ・ルーカスの勝因は、彼の起用に尽きる。
『海辺の家』 や 『ニュースの天才』 で既に演技力を披露済みのクリステンセンだが、その2作に比べれば随分単純なキャラクターのアナキン・スカイウォーカー。しかし、アナキンのキャラクターなしではSW新3部作の意味がないくらい重要な役である。なんたって、アナキンがダークサイドに堕ちていき、ダース・ベイダーになるまでを語るのが、この新3部作なのだから。そんな役をクリステンセンは、全く手を抜かずに演ってくれました。もう登場シーンから、そのうちパドメへの愛のために道を踏み外しそうな感じが出まくりだ。その後も夢に出てくる母親のために女王護衛の任務を放り出しそうになったり、母親を拉致した部族を皆殺しにしちゃったりして、おいおい、若気の至りもそこまで来るかよって感じだが、それも納得なキャラクターを演じてて、観てて面白い。そうなんだな。EP2はヘイデン・クリステンセンを観るのが面白いんである。ジェイク・ロイド(EP1のアナキン少年を演じた子役)からクリステンセンの顔には、どうあがいてもならないだろうが、ルーカス、いいキャスティングをしたなぁ。これならEP3に期待が持てるというもの。
クリステンセン以外にも、ユアン・マクレガーやナタリー・ポートマン、サミュエル・L・ジャクソンと、ちゃんと演技できる人が揃ってるので(ポートマンは若干手抜きの感が拭えないが)、見所はアクションだけってシーンもほとんどない。ドゥークー公爵の星のコロシアムみたいなところでユアン、ナタリー、ヘイデンがCGの怪物相手に戦うシーン(写真↓)は、CG技術の進歩だけじゃなく、3人の演技があったからこそ期待以上にエキサイティングなシーンになったはず。特撮だらけのスター・ウォーズでさえそうなんだから、やっぱり映画って俳優の力が大きいのだ。
中盤以降になって、突然 『ギャラクシー・クエスト』 の1シーンみたいなのが連続するシーンがあるが、こういうの好き好き。ちょっとスピルバーグ入ってるね。んで、そこからアナキン達の処刑シーン、ジェダイ大集合&ライトセーバー乱立!シーン、更に公開当時から話題だったヨーダがライトセーバー持って戦っちゃうシーンへと、最後までノンストップ。SWマニアの人とか、ライトセーバーあんなに同じ画面に出てきたらたまんないんだろーなー。もちろん、そういうのなくても楽しめるんだけどね。劇場で観とけばよかったなぁ。
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