マイティ・ソー ダーク・ワールド THOR: The Dark World

 

directed by Alan Taylor

cast : Chris Hemsworth  Natalie Portman

Tom Hiddleston  Anthony Hopkins

Christopher Exxleston  Jamie Alexander

Zachary Levi  Ray Stevenson

Tadanobu Asano  Idris Elba

Rene Russo  Stellan Skarsgård

Kat Dennings  Jonathan Howard

('14 02 11)

 

 

 本作然り、『アイアンマン3』 然り、4月に公開される 『キャプテン・アメリカ』 2作目然り、観逃すと来年公開の 『アベンジャーズ2』 で話についていけなくなるかもしれないので、これはもう観ざるを得ないという、『アベンジャーズ』 フランチャイズ大作戦。そんなスタジオの思惑も分かっちゃいるのに、見事に乗っかって劇場に足を運んでしまう自分。あぁ。悲しい。これで思いのほか面白ければまだいいのだが、全然面白くないのよー こんなんだったらあらすじ読むだけで十分なのよー

 

 そもそも、ケネス・ブラナーが監督した1作目のドラマ重視路線を捨てて、見た目が派手であればOKという 『アベンジャーズ』 路線を引き継いでいるので、あらすじを語るほどのストーリーもないのが実状。レネ・ルッソ演じるソー兄弟の母親が随分あっさり殺されたり、ロキが随分簡単にソーと組むことにしたりと、さながら特撮戦隊モノのような軽々しい展開が続くので、見応え全然ナシなんである。かと言ってビジュアル的な見せ場もないので、全編かなり退屈な2時間弱。クライマックスのご都合主義的なアクションシーンの支離滅裂っぷりに至っては、つまらないを通り越して呆れてしまった。ちょっと遊び過ぎてて、もう何でもやってちょーだいって感じだもの。

 

 悪役顔も悲劇顔も自由自在のトム・ヒドゥルストンは確かに見どころだが、他のキャスティングは全然で、アンソニー・ホプキンスは 「これくらいの役ならお手の物感」 が漂ってるし、ナタリー・ポートマンは全世界の滅亡を阻止しようとしてるというより、コスプレとゲームを楽しんでるようにしか見えなかった。クリス・ヘムズワースも、先日観たばかりの 『ラッシュ プライドと友情』 と比べると随分大味だよなー。そうそう。エンド・クレジットが終わった後にベニチオ・デル・トロがちょっとだけ出てきたのが嬉しかった。スクリーンでデル・トロを観るのは2005年の 『シン・シティ』 以来だが、マーヴェルコミックの新たな映画化 『ガーディアン・オブ・ザ・ギャラクシー』 にキャスティングされてて、そのつながりで出てたのね。クリス・プラットが主人公ってことで全然興味が湧かなかったんだが、デル・トロの出番が多いなら面白いかも。って、これもまんまとフランチャイズに乗せられてるんだよな・・・・