本作然り、『アイアンマン3』 然り、4月に公開される 『キャプテン・アメリカ』 2作目然り、観逃すと来年公開の 『アベンジャーズ2』 で話についていけなくなるかもしれないので、これはもう観ざるを得ないという、『アベンジャーズ』 フランチャイズ大作戦。そんなスタジオの思惑も分かっちゃいるのに、見事に乗っかって劇場に足を運んでしまう自分。あぁ。悲しい。これで思いのほか面白ければまだいいのだが、全然面白くないのよー こんなんだったらあらすじ読むだけで十分なのよー
そもそも、ケネス・ブラナーが監督した1作目のドラマ重視路線を捨てて、見た目が派手であればOKという 『アベンジャーズ』 路線を引き継いでいるので、あらすじを語るほどのストーリーもないのが実状。レネ・ルッソ演じるソー兄弟の母親が随分あっさり殺されたり、ロキが随分簡単にソーと組むことにしたりと、さながら特撮戦隊モノのような軽々しい展開が続くので、見応え全然ナシなんである。かと言ってビジュアル的な見せ場もないので、全編かなり退屈な2時間弱。クライマックスのご都合主義的なアクションシーンの支離滅裂っぷりに至っては、つまらないを通り越して呆れてしまった。ちょっと遊び過ぎてて、もう何でもやってちょーだいって感じだもの。
悪役顔も悲劇顔も自由自在のトム・ヒドゥルストンは確かに見どころだが、他のキャスティングは全然で、アンソニー・ホプキンスは 「これくらいの役ならお手の物感」 が漂ってるし、ナタリー・ポートマンは全世界の滅亡を阻止しようとしてるというより、コスプレとゲームを楽しんでるようにしか見えなかった。クリス・ヘムズワースも、先日観たばかりの 『ラッシュ プライドと友情』 と比べると随分大味だよなー。そうそう。エンド・クレジットが終わった後にベニチオ・デル・トロがちょっとだけ出てきたのが嬉しかった。スクリーンでデル・トロを観るのは2005年の 『シン・シティ』 以来だが、マーヴェルコミックの新たな映画化 『ガーディアン・オブ・ザ・ギャラクシー』 にキャスティングされてて、そのつながりで出てたのね。クリス・プラットが主人公ってことで全然興味が湧かなかったんだが、デル・トロの出番が多いなら面白いかも。って、これもまんまとフランチャイズに乗せられてるんだよな・・・・
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