U−571 U-571


directed by Jonathan Mostow

cast :  Matthew McConaughey  Bill Paxton
Harvey Keitel  Jon Bon Jovi
David Keith  Jake Weber
Jack Noseworthy  Tom Guiry
Will Estes  Terrence 'T.C.' Carson
Erik Palladino  Dave Power
Derk Cheetwood  Thomas Kretschmann
('01 08 13)



 ジョナサン・モストゥ監督の長編第1作『ブレーキダウン』。さぁ、この映画は世にどれだけ知られているか。 運良く劇場招待券を抽選で手に入れた自分は、渋谷のガラガラな映画館でこれを観て大興奮し、そしてあっという間に公開打ち切り。 うーん。もったいなかった。せっかくカート・ラッセルが久々に面白い映画に出てたのに。 てなわけで、『U−571』は彼の長編第2作。しかも舞台は潜水艦。だから面白くないわけがないんだな。

 モストゥ監督は、『ブレーキダウン』に続いて脚本も手がけている。この設定が上手い。ドイツのエニグマ暗号器を奪取すべく、 味方のふりをしてU−571に乗り込むアメリカ潜水艦S−33の船員たち。彼らは自称「ただの水兵」なので、生身の人間を相手に闘うのには慣れていない。 頼りにしたい飛び入りのお偉方も潜水艦初体験だったりして、みんなで呼吸荒々、汗だくだくなんである。 さらに、U−571に乗り込んだと思ったら、謎の敵に本艦を撃沈され、U−571に残されたS−33の副長タイラー(マシュー・マコノヒー)たち。 タイラーは艦長体験ゼロなので、重鎮チーフ(ハーヴェイ・カイテル)に助けられながらもいっぱいいっぱいだ。 しかも、アメリカ軍のくせにドイツ艦に乗ってるから、危険いっぱい。その前に、敵の潜水艦の勝手なんかわからんぞ。第一、全部ドイツ語だし。 こんな危なっかしい彼らが危機を切り抜けられるか、られないか。 どうやら、モストゥ監督はそういうパターンを見せるのが得意みたいですね。 特に、前半は派手なアクションに徹し、後半は静かな駆け引きを見せてくれて、なかなか見応えあり、飽きさせない作りになっている。

 実際ボンジョビとかたいして出番ないんだが、今まで全然好きじゃなかったマシュー・マコノヒーが、頭を丸めたせいか、艦長として成長していくタイラーを嘘っぽくなく演じていて、 好感度大。なんかこの人、だらしなく動き回ってたり甘い役やったりすると全然面白くないのに、ギャグなし、シリアス一本勝負で見せてくれるとは珍しい。 『ブレーキダウン』にも出ていたジャック・ノーズワーシーが、ドイツ語を話せるアメリカ兵役で今回もいい味を出しているのが嬉しかった。






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